感覚派には感覚派の良さがあり理論派には理論派の良さがある。

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こんにちは。 野球カウンセラーの沖増です。

先日の ラジオ配信で話した内容を ブログに書きました。 音声で聞きたい方はコチラのstand.fmのアプリで ぜひお聞きください↓↓

技術を上げるためにやっていること

 

野球だけに限りませんが技術において感覚派と理論派に分かれてお話しすることがあります。特にバッティングにおいて感覚派と理論派がこれほどに分かれているのは珍しいことですし、私が感じているのは対立しているような気がします。

 

まず選手が技術を上げるためにどんなことをやっているのかと言うと、私の経験でお話ししますが何か新しいことを学んで自分でインプットします。例えば打つ瞬間は力を抜いたほうが飛ぶと言う新しい知識を学んだとします。学んだ知識を実際に練習で試します。

 

「ここで力を抜こう」とか「身体をこうやって動かそう」と言うことを試しながら打っていきます。そうすると打球や感覚と言う答えが出てきます。その答えに対して自分がやろうとしたことができていたのか、自分が求めている打球が打てたのか。打てていないのならなぜ打てなかったのか、どうすればいいのか。そういったことを繰り返してバッティング技術を向上させていきます。

 

感覚派と理論派の何が違うのか?

 

その答え合わせをするときに大まかに感覚派と理論派に分かれて答え合わせをしていきます。答え合わせをするときに感覚派と理論派の選手の

何が違うのかと言うと感覚派は結果にこだわります。いわゆる「打てればいいじゃん」と言う考えです。

 

理論派と言うのはなぜ打てるようになったのかということを解明したい、どういう動きで打てるのか理解したい、そして再現性ができるように数値化したい。と考えるのが理論派だと思います。

 

感覚派の考え方

 

では感覚派はどんなことを考えているかと言うと「どんな感じで身体を動かせばいい打球が打てるのか」と言うことを気にしながら練習をします。例えばスイングするときにグリップを握らないようにフワッと握った方がスイングをするとヘッドが加速される。

 

インパクトの瞬間にヘッドをシュッと走らせる感覚で振る、というような理論的に説明できないけど自分ではこの感覚を大切にしてバッティングをしていきたいと考えます。実際に練習などで打った後に自分の感覚的にどうだったのか、それが良かったのか悪かったのかと言うことを身体で感じて、それによって新しい知識が自分に合うのか、合わないのかを判断していきます。

 

この時に誰かにどう評価されよと自分が良いと思い結果が出ればそれが正しいと考えます。自分の感覚と結果で判断します。

 

理論派の考え方

 

では理論派はどんなことを考えているかと言うと、感覚と言うのは曖昧過ぎるし再現性もなくその動きが良いのか悪いのか客観的に測定できない。自分の感覚と実際の動きが違う。と考えるのが理論派だと思います。

 

例えば私が野球少年だった頃は練習中に「水を飲んではいけない」「うさぎ跳びが良い」「数多く振れ、走れ、投げろ」と言う時代でした。なぜそれが良いと言われていたのか分かりませんし、なんとなくつらいことをすれば上手くなる気がする。自分がそうしてきたからと言う感覚で今では間違いとされる指導がされてきました。

 

しかし今は科学でそれが悪い練習と証明されてきたし、正しいことは科学で解き明かされると言うのが理論派の考えだと思います。なので理論派が指導するときはいろいろな理屈や理論、根拠などを並べてこう動けばいい、こう動けば効率よく動けるということを常に意識して考えていると思います。

 

実際に練習などで打った後に理論派の考えとしては普遍的にしたい、再現性のあるものにしたいと考えるので「なんでそうなんだろう」「他の人にも共通しているのだろうか」と言うことを考えて理屈や数値化を大事にしていると思います。

 

理論派の意見としては感覚も大切だけどそれだけでは上手くならないですよね。ちゃんと勉強をして知識を入れて科学的に間違えたことをしないように指導しましょう。ということだと思います。

 

感覚派と理論派のそれぞれの良さ

 

ここまで感覚派と理論派の考え方の違いをお話ししてきましたが、理論派の考え方と言うのは言葉で説明しやすく数値化されやすいので分かりやすく信用されやすくなります。

 

例えば、グリップを握る強さは握力の15%までなら強く握ってもヘッドスピードは速くなります。例えば握力が40キロの場合40キロ×15%で6キロまでの強さなら握っても大丈夫です。このように言われると分かりやすく実際に測定もでき体感できるので信頼されやすくなります。

 

一方、感覚派の人はどうしても自分の身体の中の感覚を説明するので、同じようにグリップを握る強さを説明するときに、タオルを軽く握る強さとか、卵が割れない強さで握る。と言う曖昧で伝わらない表現で説明をしてしまうので感覚の方が難易度は高くなりますし、経験も必要になると思います。

 

感覚派の中で一番わかりやすい表現が「ボールがスーッときてそれをバシッと打つ」と言う言葉です。私も社会人の現役の頃に感覚で指導する監督やコーチもいました。「スイングはブーンはノー!ビュンはOk分かる?」といつも言われていました。

 

でもこういった表現で分かる人はわかるしこのような表現の方が伝わりやすい選手もいるのです。私も子どもたちに教えるときには、このような感覚や表現で教えることがあります。

 

私がこれまで経験してきたことそして勉強してきた中で感覚派と言うのは言葉で説明したりそれが科学的に証明できるかどうかで考えると難しく、理論派の方が科学的に証明しやすいと思います。

 

しかし理論で考えてすべて科学で証明されたとしても、人間の身体がすべて科学で証明されているわけではありませんし、人間の身体は個人個人違います。科学で証明されていないこと、人間の身体が個別に違うということは最終的には自分の感覚に頼ることもあります。

 

そうなったときは自分の身体をこういう感じで動かせばこういう感じの身体の反応が返ってきて、こういう打球が打てる。こういった感覚はとても重要になってくると思います。

 

今の私は感覚派?理論派?

 

私は現役の頃は感覚派でした。当時、理論派のトレーナなどのアドバイスをもらっていましたが、野球に関する動きと言うのは自分の感覚を大事にしてきましたし、それで結果が出ていたので感覚の方が大事だと考えていました。

 

しかし子どもたちに教えるとき、指導者と言う立場で考えたときに感覚だけでは限界があると感じます。ちゃんと勉強をして知識を入れて、科学的に間違えたことをしないように指導することも大事になります。

 

感覚派、理論派どちらが正しいということではなく両方を経験し学ぶことで違う見方、考え方が発見できるので私は今、理論を勉強していてとても楽しく感じています。

 

それでは、今回は以上にします。

 

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この記事を書いたのはこんな人


沖増茂伸(おきますしげのぶ)野球専門カウンセラー

◆元社会人野球選手(現役10年)

◆都市対抗野球全国大会優勝

◆東海地区ベストナイン受賞

◆ベーブルース杯大会首位打者

◆東海地区春季大会首位打者

 

子どもの技術向上はもちろん、子どもの上達に悩むお父さん お母さんの悩みを解決しもっと楽に子どもと野球に向き合って欲しいという思いで情報配信しています。

 

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