こんにちは。野球専門カウンセラーの沖増茂伸です。今回は「結果だけで判断するとピンチを招く。結果ではなく【過程】を見よう!」というテーマでお話をしていきます。
■結果がすべて??
今日も暑い戦いが繰り広げられている甲子園ですが本当に何が起こるかわからないのが甲子園ですね。最後まであきらめず戦う姿勢はきっと野球の神様と甲子園の神様が見てるから筋書きのないドラマが起こるんでしょう。
さて、甲子園に限らずですが野球は結果がすべてのスポーツです。相手より1点でも多く得点したチームが勝つ。このルールは今後変わることはないルールです。相手より多くのホームランを打とうが、相手より多くの三振を奪おうが、相手より多くのエラーをしようが、相手より1点でも多くとっていれば勝ちなのです。
このような観点から見て言えば結果がすべてになりますがそれは試合が終わった後の結果になります。試合中の結果については結果だけで判断してはいけない場面がたくさんあります。
■結果だけで判断するとピンチになる
難しいので例え話でいいますと例えばあなたは今、高校野球の監督です。あなたの高校は甲子園の決勝戦まで勝ち進みました。2対1で1点リードで後1アウトを取れば甲子園優勝です。しかし9回裏2アウト1塁2塁の場面です。ここで迎えるバッターはこの試合4打数3安打の2番バッターを迎えます。
この場面であなたはどんな指示、采配をしますか?ちなみに次の3番バッターはこの試合4打席0安打です。
いろいろな采配が出てきますが正解はありません。「思いっきり勝負させる」「歩かせて3番バッターと勝負」などなどあると思います。私だったら「これだけの情報じゃ答えられない」になります。
■結果よりも過程を見て判断する
私が何を言いたいのかというと最初にも書きましたが「結果」だけで判断してはいけないと言うことです。4打数3安打だったとしてもそれまでの過程やヒットの内容、スイングの軌道などそう言ったところまで読み取って采配を出します。逆も同じで、4打数0安打だとしてもそれまでの過程やスイングの軌道など読み取りますから私からすると0安打のバッターの方が怖いなと感じます。
甲子園をテレビで見ながらバッターのスイングと言うのはチェックしています。いいスイングをしているバッターは例えその打席は凡打になったとしても次の打席は警戒します。それとは逆にヒットを打ったバッターでも良いスイングをしていなくてヒットだったら怖さはありませんし対策が練れます。
今回の甲子園でもそういった場面は何回もありました。ここでどういった采配、配球をするのか楽しみでした。実況の人も「次は3安打のバッターです。ここは歩かせて今日ノーヒットのバッターで勝負ですかね?」と実況をするのですが、甲子園を見ている人は分かると思いますがテレビ中継では必ずもう一人解説者がいます。
その解説者は元社会人野球の監督を務めた方が解説をすることがあります。名前を聞いただけでも「すごい」と思える方ばかりです。そういった方が解説をするのはとても勉強になります。
先ほどの話で実況の人が「次は3安打のバッターです。ここは歩かせて今日ノーヒットのバッターで勝負ですかね?」と話をすると解説者は「歩かせずにこのバッターで勝負した方がいい」と答えました。すかさず実況者が「ヒットを打っているバッターと勝負ですか?」と言い「はい、コースさえ間違えなければ…」と言いました。
相手は高校球児なのでテレビでははっきりと言うことは控えたと思いますがもし相手が社会人野球選手ならきっとこういっているでしょう。
このバッターは今日3安打していますがコースと配球さえ間違えなければまず長打は無いですし打ち取れる確率は高いです。しかし、今日ノーヒットの次のバッターはヒットは打っていないものの長打になる確率が高いスイングをしていますし、タイミングは合っていますので勝負はしたくないですね。打ち取れる確率が高いバッターと勝負します。
打ち取れる確率が高いほうで勝負をするのです。
■確率が高い方で勝負する
私もこういった経験は何度もしてきました。現役時代、私はその試合で4打数3安打(長打は無く内野安打やクリーンヒット)同じようにチャンスの場面で打席に回りますが私は敬遠をされた記憶がほとんどありません。結果的に四球になることはありましたが敬遠はありません。
どんなに次のバッターが打てていなくても私の後ろを打つ主軸は警戒されるのです。今日調子がいい私よりもタイミングもあっていなくヒットも打てていない主軸の方が打ち取る確率は低いのです。だから打ち取る確率が高い私と勝負をするのです。
前回の記事でも書きましたが結果で判断しないと言うことは「考える」こと「分析」「見る」ことが大事になってくるのです。
このバッターは今日ヒットを打っている、ヒットを打っていないというだけで判断せずにそれまでの打席、配球、スイングなどを考えながらそのバッターを見るようにしてください。そうすればピンチもピンチでなくなるし考え方ひとつで楽な気持ちになれます。
今回は結果だけで判断するなと言うことでしたがこの記事を書いてて思い出したことがあるのでそれを書いて終わろうと思います。
■プロのスカウトを何を見ているのか
私、高校生の頃にあるプロ野球球団のプロテストを受けに行きました。結果的に最終選考まで残りましたがバッティングで落とされてしまいました。この時には聞かされなく後日聞いた話なのですが、プロ野球のスカウトが見ているところは「下半身」だそうです。詳しくは書きませんが「下半身が使えているか」を見ているそうです。
だからスカウトの人は試合を見に行くときは「下半身」をよく見るそうです。「この選手は下半身がしっかりしているな、下半身がしっかり使えているな」という選手を見ているそうです。その試合でヒットを打ったホームランを打ったというのは見ていないそうです。特に中学生、高校生は金属バットを使っているので「下半身」がしっかり使えていなくてもヒットやホームランは打てるので「結果」よりも「下半身」を見るそうです。
今、小学生、中学生で打てないからプロには行けないと落ち込んでいるお父さんお母さん!全く気にすることはありません。しっかり下半身が使えるようになれば見る人が見れば「いい選手」と分かります。結果よりも過程を大事にして練習に取り組んでください。
それでは、今回は以上にします。
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この記事を書いたのはこんな人
沖増茂伸(おきますしげのぶ)野球専門カウンセラー
◆元社会人野球選手(現役10年)
◆都市対抗野球全国大会優勝
◆東海地区ベストナイン受賞
◆ベーブルース杯大会首位打者
◆東海地区春季大会首位打者
子どもの技術向上はもちろん、子どもの上達に悩むお父さん お母さんの悩みを解決しもっと楽に子どもと野球に向き合って欲しいという思いで情報配信しています。
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