こんにちは。野球専門カウンセラーの沖増です。今回は「力や権力で指導すると義務感を植え付けてしまう」についてお話ししていきます。音声で聞きたい方は、 コチラのstand.fmのアプリで ぜひお聞きください↓↓
■純粋に野球が楽しいと思えていた頃
私の経験などをもとにお話ししますが、私が野球を始めた頃というのは上手くなることが楽しい遠くに飛ばせることが楽しいと思いながら野球をやっていました。心の底から「こうしてみたい」「こうやってみたい」という思いから野球を楽しんでいました。
しかしいつの頃からか「こうしたい」「こうやってみたい」という思いと、「こうしなければいけない」という義務感も同時に持つようになりました。「こうしたい」という思いと「こうしなければいけない」という思いは全く別物で、大好きだった野球がいつしか大嫌いな野球へと変わっていきます。
■義務感で野球をやっていた
大好きでやっていた野球がいつの間にか「義務感」で野球をやっていたのです。義務感で野球をやっているというのは「勝たなければいけない」「こうしなければいけない」「監督の期待に応えなければいけない」「周りの期待に応えなくてはいけない」
という考えで野球をやってしまうので純粋に野球を楽しめなくなります。このように野球を義務感でやってしまう原因はどこにあったのかというと監督やコーチ、先輩にありました。私の頃の教育、指導というのは力で指導する、権力を使って教育をするという環境でした。
指導者の言うとおりにやらなければ激しく怒られ殴られたりもしました。時には先輩の理不尽な説教もありました。そういった環境に長くいると「義務感」が生まれます。「失敗してはいけない」「先輩の機嫌を損ねてはいけない」「こうしなければいけない」「監督の言うとおりにしなければいけない」
という考え方になっていきます。そういった環境で育った私はいつしか「他人の目」「他者の評価」「義務感」を持ちながら生きていきます。
■力や権力で指導する弊害
監督に怒られないように野球をすることばかり考えていました。だから勝つことより、自分がヒットを打つことより監督に怒られなかった方がホッとするのです。大人になり社会に出ても「上司に怒られないように」とか「こうしなければいけない」など本来、楽しむことよりも義務感や上司などから怒られないような行動をしてしまいます。
そうなると挑戦することもできなくなりどんどん楽しさがなくなってしまいます。力を使って指導をしたり怒ったり叱ったりする指導によって何が問題なのかというと、周りの意見や指示に頼らず、自分自身の考えを軸に行動する力をなくしてしまいます。自分が「やりたい」ではなく「やらなければいけない」という考えを植え付けてしまいます。
とくに子どものときにこういった力を使った指導、怒ったり叱ったりする教育というのは「怖い」「怒られたくない」という恐怖から大人の言うことは聞きますがそういった環境に長く居続けるとその子どもが大人になったときに自分で考えて行動できなくなりすべてが義務感で行動するようになります。
一方的に「こうしろ」「これをやれ」と言われると恐怖から言うことは聞きますが、それと同時に楽しさを失っていき、やがてやらされる野球が嫌になって野球を辞めていくことになります。昔の指導はそれでもよかったかもしれませんが今の子どもたちにはそのような指導は通用しませんし子どもの将来を考えるのであれば私はおススメしません。
■やりたいことをやらせてあげる
子どもにも自分のやりたいことはあります。「こうしてみたい」「これがやってみたい」という思いを聞いてあげてそれをどうやったらできるのかを教えるのが指導者だと思います。子どものやりたいことや、やっていることに評価をせずそれをやらせることが長い目で見たときに良いと思います。
野球をやっている子どもの多くが甲子園に行ったりプロ野球選手になれるわけではないですが、野球をやらない人生を選んだときにも野球で怒られながら育った経験が人生をプラスにすることはほとんどないと私は思っていますので、子どものときには怒ったりせずに子どものやりたいことを楽しくやらせるというのが良いと私は思います。
それでは、今回は以上にします。
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この記事を書いたのはこんな人
沖増茂伸(おきますしげのぶ)野球専門カウンセラー
◆元社会人野球選手(現役10年)
◆都市対抗野球全国大会優勝
◆東海地区ベストナイン受賞
◆ベーブルース杯大会首位打者
◆東海地区春季大会首位打者
子どもの技術向上はもちろん、子どもの上達に悩むお父さん お母さんの悩みを解決しもっと楽に子どもと野球に向き合って欲しいという思いで情報配信しています。
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