こんにちは沖増です。
今回のテーマは「左右の手の役割」についてお話ししていきます。
過去の動画でもお話していますが、私は社会人に入るまでバットは上半身、特に腕で振るモノだと思っていました。
特に私は右利きなので右腕に頼ったスイングをしていました。
後ろの腕でバットを押し込んだり、手首を返す動きでヘッドを加速させるという考えでした。
しかし!!
下半身でスイングすることを覚えて手首は自然と返るということを知りましたし
後ろの腕、後ろの手首を使ってヘッドを返すと「逆のテコの原理」になってしまうので
あえて自分で無駄な動き、無駄な力を入れてまでヘッドスピードを遅くしたくなかったので、今では後ろの腕で手首を返そうとはしていません。
「逆のテコの原理」とはどういうことなのかと言うと、まずテコの原理とはここが支点になります、
ここが(グリップ)力点になって
作用点がヘッドになって上下に動きます。
作用点に対して支点が内側にあって力点が外側にあることで、少しの力で作用点が大きく動いたり、早く動いたりします。
これがテコの原理で、テコの動きになります。
では「逆のテコの原理」というのは何かというと、ピンセットをイメージしてください。
ピンセットのここの部分は支点になり、
指ではさむ部分が力点で
先のつまむ部分が作用点になります。
作用点に対して力点が内側にあって支点が外側にあるモノと言うのは、力点で加えた力よりも作用点、先にかかる力は小さくなります。
なのでピンセットというのは壊れてはいけないもの、壊れやすいものなどを掴むために使います。
ピンセットを使うときは指で入れた(つまんだ)力よりも、つまむ部分(作用点)というのは力が弱くなります。
これが「逆のてこの原理」になります。
このテコの原理から言うと、後ろの腕でバットを振る、後ろの手で手首を返すスイングと言うのは
前の手が支点になり、後ろの手が力点になります。
そうすると作用点、いわゆるヘッドに加わる力が弱くなるのでヘッドスピードは加速されません。
テコの原理とは、支点が内側で力点が外側になることで作用点には大きな力が加わります。
バットスイングも一緒で、後ろの手が支点になって前の手が力点になります。
ここでちょっと実験をします。ここにバットが3本あります。
ここにあるバット3本のヘッドを持ち上げるのですが、
後ろ腕(右腕)を上に押してヘッドを持ち上げる動きと
前の手(左手)を下に引いてヘッドを上げるの動きでは
どっちが楽にそして速くヘッドを持ち上げることができるでしょうか。
やっていただくとわかりますが、答えは前の手(左手)を下に引いた方がヘッドは楽にそして速く持ち上げることができます。
後ろ腕(右腕)を押し上げるようにすると力が要りますし重くて速く動かすことはできません。
これも「てこの原理」が働いて後ろ腕(右腕)を支点にして、前の手(左手)を力点にすることで作用点であるヘッドを楽にそして速く動かすことができます。
では次の実験を行います。バットをこのように持ちスタンドティーを打ちます。
バットを構える位置はこの辺りで、ここからテイクバックをせず、腕の力だけで打ちます。
打つ時に後ろ腕(右腕)を前に押してヘッドを前に出して打つのと、
前の手(左手)を引いてヘッドを出して打つ場合、
どちらの方が速い打球、強い打球が打てるでしょうか?
前の手を引いて打った方が打球も速いし、ヘッドスピードも速くなります。
ということはスイングするときも前の腕(グリップエンド)を引いてスイングしたほうがヘッドは走るということになります。
ただし気を付けてほしいことがあります。
スイングするときにこの力点(前の手)に力を加えるために前の手首を自分で引くのでなく、
前足と身体を使って後ろに蹴り戻すことで、テコの原理が生まれてヘッドがグリップを追い越してヘッドが走るスイングになります。
この身体の動きや詳しい解説はコチラの動画を参考にしてみてください↓↓
バッティングで力に頼らない飛ばし方ができる身体の引っ張りと逆動作
バッティングで頭が突っ込む、体重移動が苦手な選手のための前足の壁を作る練習方法
前足、身体を使ってグリップを持ってくる、骨盤を回転させてインパクト付近までバットを持ってきたら、
後ろの手が支点になってグリップエンドを引き戻す力を加える。
この動きが過去の動画でもお伝えした、踏み込んでキャッチャー側に力を蹴り戻すことによって、
グリップを引き戻す動きが生まれてヘッドがグリップを追い越してヘッドが加速されます。
詳しくはコチラの動画を参考にしてみてください↓↓
バッティングで飛距離を出すために必要なヘッドを走らせるコツと身体の動き
てこの原理を使ってスイングする練習方法や今回の内容を動画で観たい方はコチラの動画を参考にしてみてください↓↓
バッティングにテコの原理を取り入れてヘッドスピード上げて飛距離を伸ばそう
というわけで今回は「左右の手の役割」についてお話ししてきました。
キャッチャー側に身体を蹴り戻すことでグリップを引き戻す動きが生まれ腕の力に頼らずスイングすることができます。
腕の力を必要以上に使わないのでミート力も上がるし、スイングスピードやヘッドスピードも上げることができるので打球も飛んでいきます。
そのために必要なのが右バッターなら右手が支点、左手が力点。
左バッターなら左手が支点、右腕が力点。
この使い方が分ればバットスイングもスムーズになって力を抜くことができてヘッドスピードが上がるので、ぜひ一度試してみてください。
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