こんにちは野球カウンセラーの沖増茂伸です。
今回は「打球の角度を上げる身体の使い方」についてお話ししていきます。
打球が上がらないよくある原因は2つあります。
①上半身だけで打っている
②ボールの軌道とバットの軌道が合っていない
このような原因があります。
1つ目の「上半身だけで打っている」ですが
下半身を使わずに上半身、特に腕だけで打つと手首がインパクトの前に返ってしまい。ゴロになるか力のないフライになってしまいます。
本来、手首というのはインパクトするときは、後ろ腕の手のひらは上を向いた状態でインパクトをする方が力が入ります。
そしてインパクトをし終わった後に手首が返ります。
手首が返った状態でインパクトをするとボールの下をこすったようになるのでポップフライが多くなったり、こねた状態でインパクトをするとボテボテのゴロが多くなります。
なので打球に角度をつけることが難しくなります。
2つ目の「ボールの軌道とバットの軌道が合っていない」ですが
打球に角度をつけるためには、ボールの軌道に合わせてバットの軌道を変える必要があります。
極端に上から叩いたり、下から出しすぎるとボールトバットが当たる面積が狭くなり、ボールの上を打てばボテボテのゴロ、下を打てばポップフライになってしまいます。
たとえレベルスイングをしていたとしてもボールの軌道に合わせてレベルスイングをしないと
同じようにボールの上を打ったり、下を打ってしまうので打球角度をつけることが難しくなります。
ではどのような身体の使い方をすれば打球角度が上がるのか、打球を上げる身体の使い方をお伝えします。
打球を上げる方法の一つに、ボールの下を叩いてバックスピンをかける方法がありますがこれはかなり難しい技術になりますので私は今はおススメしません。
あとはバレルゾーンというものもありますが、これには条件がいくつもあり、この条件をクリアするのは相当難しいのでこのバレルゾーンの角度を目安にすることはおススメしません。
ちなみにバレルゾーンの条件は以下のようになります。あくまで参考程度に観てください。
・158キロの打球速度を打つ必要があります。そのためには128キロのスイングスピードと言われています。
・そのためには65㎏の除脂肪体重が必要と言われます除脂肪体重とは、体脂肪15%の場合、74.8㎏の体重が必要になります
・インパクトしたときの打球の角度は26度~30度が必要。この角度を出すためにはバットの傾き19度でボールの真ん中下6mmを打つことが必要と言われています。
小学生、中学生にはクリアできない条件だと私は思います。
ではどうやって打球角度を上げるのかというと、
特に小学生、中学生で打球を上げたい場合は私はアッパースイングをおススメします。
ではなぜアッパースイングをするのか
アッパースイングをすると自然と軸足に体重が乗って下半身を使いやすくなります。
打球角度がつかない選手の多くは、身体が前に突っ込んでしまう打ち方になる選手が多くいます。
身体が前に突っ込み過ぎると打球角度はつきません。
なので下半身をしっかり使うという意味でもアッパースイングにするように教えています。
また、遅い球ほどピッチャーがボールを離してキャッチャーミットに入るまで、ボールの角度があります。
特に小学生、中学生の場合120キロを超えるピッチャーは多くないはずです、遅いボールになればボールの角度は大きくなります。
そうなるとバットの軌道とボールの軌道を合わせやすいのはアッパースイングの方が合わせやすくなります。
しかし!
アッパースイングはよくないと昔から言われています。私もよく言われてきました。
ではなぜアッパースイングはよくないと言われるのでしょうか。
このようによく言われるバットが下がりすぎているスイングがアッパースイングと言われます。
このように両肩のラインとバットのラインがズレると力インパクトのときに力が入りませんし、バットが遠回りをしてしまいます。
なのでアッパースイング、バットが下から出るスイングというのはよくないと言われます。
しかし、肩のラインとバットのラインが同じであればバットが下がっているように見えるスイングでも、インパクトのときに力を出すことはできます。
なので肩のラインとバットのラインが同じでアッパースイングするのであれば、力も入り打球も飛ぶので
昔から言われている「悪いアッパースイング」ではないと思っています。
では実際にどのように身体を動かせば、肩のラインとバットのラインが同じでアッパースイングをすることができるのか
基本的には腕だけでアッパースイングにしないことです。
腕だけでスイング軌道をアッパースイングにすると手打ちになりますし、力は入らず身体も開きやすくなります。
なので下半身や身体を使ってスイングをすることが大事になります。
身体を使ってスイングをするためには
■前かがみ(前傾姿勢)で構える
■打つときに身体を起こさずにそのまま(前傾姿勢のまま)回転する
■身体全体を使って(後ろ肩を下げて)アッパースイングをする
■両肩のラインとバットのラインを平行にする
この動きがとても大事になります。
この動きを動画で観たい方は最後に動画を貼っていますのでそちらを参考にしてみてください。
身体を使ってアッパースイングを覚える練習方法ですが
練習ではなるべくオーバーにすることが大事です。
少し変えただけでは身体は覚えないので自分では大げさなぐらいにやってみてください。
練習内容は外野ノック、長い棒で打つ
外野ノックですが、センターのバックスクリーンに向かって大きなフライを打ちます。
内野ノックを打つスイングではセンターのバックスクリーンには届きません。届かせようと思ったら後ろ肩を下げながらバットをしたから出すと思います。
この身体の使い方を覚えるために外野ノックを打つ練習をします。
長い棒を使う練習ですが、スタンドティーを2つ用意します。
長い棒を肩に担いで、前傾姿勢になって構えます。前傾姿勢にままテイクバックで前の肩を入れます。
この状態で後ろ肩を下げながら身体を回転させ、身体を回転させる時に2つのボールを打つようにします。
この練習は速く振らなくてもいいので、ゆっくり振って感覚を身体で覚えます。
身体が起き上がらないように、そして後ろ肩を下げながらバットと肩のラインが平行になるように意識しながら練習をします。
この感覚、身体の動かし方が分かってきたら実際にティースタンドを使って最初はゆっくりスイングをして打ちます。
慣れてきたら徐々に振るスピードを速くして打ってみてください。
というわけで最後まとめていくと
「打球の角度を上げる身体の使い方」と言うのは
■アッパースイングをすること
■アッパースイングにしてボールの軌道に合わせる
■腕だけでアッパースイングをするのでなく全身を使ってする
■前かがみのままスイングをする
■練習では大げさにスイングをする
この動きを覚えてアッパースイングができるようになると
打球角度が上がってホームラン性の打球も増えてくると思いますので先ほど紹介した練習を大げさにやってみてください。
今回の内容を動画で観たい方はコチラの動画を参考にしてみてください↓↓
【打球が上がらない】打球を上げる、打球に角度をつける身体の使い方と練習方法
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それでは、今回は以上にします。
この記事を書いたのはこんな人
沖増茂伸(おきますしげのぶ)
野球専門カウンセラー
◆元社会人野球選手(現役10年)
◆都市対抗野球全国大会優勝
◆東海地区ベストナイン受賞
◆ベーブルース杯大会首位打者
◆東海地区春季大会首位打者
子どもの技術向上はもちろん、子どもの上達に悩むお父さん お母さんの悩みを解決しもっと楽に子どもと野球に向き合って欲しいという思いで情報配信しています。
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