野球の試合でのガッツポーズの賛否について

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こんにちは。野球専門カウンセラーの沖増茂伸です。今回は「野球の試合でのガッツポーズの賛否について」というテーマでお話をしていきます。

夏の甲子園も終盤を迎えさらに面白い戦い見ごたえのある試合が増えてきます。そんな中、今話題になっている「ガッツポーズ」ですが「やりすぎはダメ」「感情表現」「ルーティーン」などいろいろな意見が出ていて賛否両論です。

 

何が良くて何が悪いのか答えはないと思いますし、スポーツの種類や国によっても全く考え方が違ってくると思います。西武ライオンズの黄金時代に活躍をしたオレステス・デストラーデは本塁打を放つたびに「BOOM」と称される弓を引くようなガッツポーズをしていました。しかしこれは日本限定のアクションでオレステス・デストラーデもそう説明していた記憶があります。

 

メジャーリーグベースボールには派手なガッツポーズを侮辱と受け止める文化がありビーンボールなどの報復をされる可能性が高い。激しい感情表現、派手なポーズを見せないことが是とされます。

 

それと逆の文化としては南米サッカーが思い浮かびます。ワールドカップで得点を決めた選手が喜ぶのは当然としても「育成年代」「日本国内で開催される小さな大会」でも感情表現の激しさが変わらない。特に凄まじいのがアルゼンチンのチームでゴール、勝利すると感情を爆発させ激しく歌い踊ります。

 

日本国内に話を移すと卓球の張本智和くんがポイントを取るたびに喜ぶ姿と「チョレイ」の雄叫びは皆さんにもお馴染みでしょう。相撲、柔道などの伝統的な格闘技やラグビーは「相手にリスペクトを払い、あからさまに喜ばない」ことを是とする傾向が強いのです。

 

日本の野球界はデストラーデの例を挙げれば分かるように喜びの感情表現に関してやや寛容な傾向もある。一方で高校野球では喜びを表に出さないよう指導する監督もおり「日本野球はこう」と言い切ることは難しいと思います。

 

多くの意見があり私はどれも「そうだな」と思います。

 

私が現役時代にも大きな声をあげながら「おりゃー」と言いながら投げるピッチャーもいましたし派手なガッツポーズをする投手もいました。また投手だけでなくバッターでも同じように叫びながら打つバッターや打ったら「よっしゃー」と叫ぶ選手もいました。

 

私自身、現役時代はどうだったのかと言うと、私は叫びもしないですしガッツポーズは一切したことがありません。唯一ガッツポーズをした瞬間と言うのは都市対抗野球大会の東海地区予選で勝ち上がり予選突破をし本大会に出場を決めた瞬間だけ喜びを爆発させガッツポーズをしたことはあります。それ以外、特に試合中にガッツポーズをすることは一切ありませんでした。

 

ではなぜ私はガッツポーズをしなかったのか。いろいろな理由はありますが最も大きな理由は「満足しない」ということが最も大きな理由です。

 

私はもともとお調子者ですし浮かれてしまうタイプです。1本ヒットを打った、盗塁を決めた、数試合連続でヒットが続くとどうしても浮かれて現状に満足し「これで次も大丈夫」と慢心してしまうのです。

 

慢心してしまうと良い結果は続きません。当然、成績も一気に下がります。それは当然ですよね。ヒットが数試合続いたからといって練習はするものの「次も打てる」と言う根拠なき自信なのですから、なぜ打てたのかが分からないのです。だから成績が下がり始めてもな「なぜ」が分からないから対策をしようがないのです。

 

だから成績が下がり始めたら一気に打てなくなり再び打てるようになるまでに時間がかかりレギュラー定着にはならないのです。

 

こう言った経験や先輩からの助言で常に頭の中で「ひとり会議」をしているのです。この「ひとり会議」は野球だけでなく私の今の仕事にも非常に役に立っています。

 

そして私は「完璧主義」を求めています。

 

ヒットを打つ、ホームランを打つ、盗塁を決める、ファインプレーをするなどしても自分で納得できなければ「悔しい」のです。自分の中で「理想」があるので限りなくそれに近づけたいのです。だからヒットを打って一塁ベース上ではもう頭の中で「ひとり会議」が始まっているのです。今のは何が良かったのか?何がダメだったのか?次の打席をどうするか?と考えます。

 

盗塁を成功させても同じようにひとり会議を始めますしギリギリでのセーフだと私の中では「アウト」と同じなので思いっきり悔しがり反省をします。このように試合中でも一瞬一瞬で「ひとり会議」をしているのでガッツポーズをしている暇がないのです。そうしないと私の性格上すぐに浮かれて慢心してしまうのです。

 

このように自分の性格、ルーティーンなどを理解した上でガッツポーズをする、しないを決めた方がいと思います。話題に上がった創志学園の西純矢投手ですがそれが彼の性格、ルーティンとしてガッツポーズをすることで最高のパフォーマンスが出せるのであれば私はいいと思います。

 

ただ、今回の件で私が注目したのは審判の判断がどうと言うことでなく「審判に注意されて自分のリズムが崩れた」というコメントです。彼はまだ高校2年生ですが彼の素質はプロでも通用すると思います。しかし、もっと上を目指し成長するためにはそう言ったコメントは言わない方が良いのかなと思います。

 

厳しいようですが言い訳にしか聞こえません。本当に結果を出し続ける選手と言うのはどんな状況であろうが、どんなに自分に不利な状況でも必ず「結果」を出します。それが一流と言われる選手です。

 

話は少しそれましたが私は性格上、慢心してしまうので喜びをあまり表に出しませんしガッツポーズをすることはしません。「よし!」と言う感情は出てきますがすぐに「ひとり会議」と自分に言い聞かせてやってきました。そのおかげで首位打者やベストナインに選ばれたと思っています。

 

おそらく一喜一憂していたら首位打者もベストナインも取れていないですし選手生活も短かったと思います。

 

自分の性格がどういったタイプなのかしっかり分析していろいろ試すことで自分のルーティーンが見つかります。このルーティーンが見つかると面白いように結果が出てきます。

 

それでは、今回は以上にします。

 

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この記事を書いたのはこんな人


沖増茂伸(おきますしげのぶ)野球専門カウンセラー

◆元社会人野球選手(現役10年)

◆都市対抗野球全国大会優勝

◆東海地区ベストナイン受賞

◆ベーブルース杯大会首位打者

◆東海地区春季大会首位打者

 

子どもの技術向上はもちろん、子どもの上達に悩むお父さん お母さんの悩みを解決しもっと楽に子どもと野球に向き合って欲しいという思いで情報配信しています。

 

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