こんにちは。野球専門カウンセラーの沖増です。今回は「野球の楽しさってなんだっけ」についてお話ししていきます。音声で聞きたい方は、 コチラのstand.fmのアプリまたはYoutube音声で ぜひお聞きください↓↓
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■楽しさよりも辛かった記憶
野球をやっていると良い時もあれば悪い時もあります。私の野球人生の中で良い時もあれば悪い時もありましたが、振り返るとヒットが全く打てなかった小学生、中学生時代、先輩からの厳しすぎる指導で野球どころではなかった高校時代、なかなかレギュラーになれず思い通りのプレーが出来なかった社会人野球時代を過ごしてきました。
楽しかったというよりは辛かった記憶の方が強く残っています。しかし、これは私がそのように解釈しているだけなんです。本当は楽しいこともあったのですが、なぜ私の野球人生は辛い記憶しかないのでしょうか。「野球の楽しさとは何なのか」についてお話をしたいと思います。
■なぜ辛かった記憶しかないのか
昭和の価値観で野球を続けてきた私は「達成感」や「目標達成」を楽しさだと勘違いしていました。人間と言うのは達成感や目標を達成できたその瞬間に脳内にドーパミンという快楽ホルモンが出ます。その瞬間、ものすごく気持ちいい高揚感を得ることができます。
ヒットを打った、ホームランを打った、盗塁成功した、ファインプレーをした、勝った、その瞬間に脳内でドーパミンが出て快楽を味わうことができます。こういった状態の時を私は「楽しい」と勘違いしていました。おそらく多くの人にも当てはまるのではないでしょうか。しかしドーパミンという快楽は長く味わうことができません。一瞬で収まります。
このようにヒットを打った、ホームランを打った、盗塁成功した、ファインプレーをした、勝った、という一時的な快楽、高揚感などを野球の楽しさと勘違いしているのですが、なぜ勘違いをしているのか、それはこれまでの教育が関係していると私の経験から感じているのです。
■私が経験してきた教育
私が野球少年だった頃によく言われてきたのは、今よりもっと上手くなりたいのであれば、自分を変える必要があるんだ、そのためには成長することが必要なんだ、頂上を目指す人生が楽しいんだ、何かを手に入れることが楽しいんだ、誰かよりも上に行くことが楽しんだ、だから大きな夢を持て、人より抜きに出ろ、常に上を目指せ、常に努力し続けろ、ということを教えられてきました。
例えば、試合でヒットを2本打ちました。じゃ次の試合は3本打てるように目指しましょう。次はホームランが打てるように頑張りましょう。他にも大会で準優勝でした、準優勝で満足することなく次は優勝を目指しましょう。というように、もっとヒットが打てるように、もっとホームランが打てるように、もっと勝てるようにと、もっともっと、まだまだ、となってしまうんです。
打てなかったら「何やってんだ」と怒られ、負けたら「誰が悪い、これが悪い、だからそこを直せ」とまた怒られる。打っても「1本ヒット打っただけで喜ぶな」と言われ、ホームランを打っても「勘違いするな、お前はそんな選手じゃない」と言われる。これじゃ野球も楽しくないし、辛い記憶しか残らないわけです。
でも本当の野球の楽しさって「打った」「勝った」「活躍した」じゃないんですよね。打てなくても、負けても、活躍しなくても野球って楽しいはずなんですよね。ちょっとぐらい、打ったから嬉しいとか、勝ったから楽しかった、があってもいいと思います。
でも、あまりにも「勝ちにこだわりすぎている」「ヒットを打つこと、ホームランを打つことにこだわりすぎている」そして負けることはダメ、負けることは情けない、負けることは恥ずかしい、という思い込みが強すぎるんです。私なんかメチャクチャそういう思い込みがありました。今でも草野球でそういう思考が出てきます。
■本当に楽しかった野球
でも、それじゃやっぱり純粋に野球を楽しめないんですよね。本当に純粋に野球が楽しいって思えたのは河川敷で友達と遊んでやった野球だと思います。勝っても負けても、打っても打てなくても、誰がすごいとか、誰が偉いという訳でもなく、ただただ、友達と野球ができた、それが楽しかったんです。
それこそが野球の楽しさだと思うんです。プロ野球選手や社会人野球選手のようにお金をもらって野球が仕事としてやっているのであれば別ですが、そうでない学生野球で純粋に野球を楽しみたいのであれば、負けることはダメ、負けることは情けない、負けることは恥ずかしい、という思い込みを手放すことをおススメします。
無理に自分を変える必要もないし、成長する必要もないし、1番になる必要もないし、頑張る必要もないということを覚えておいてください。そして今、野球が楽しくない、野球が辛いと感じているのであれば、頂上を目指すことをやめてみる、何かを手に入れることをやめてみる、誰かよりも上に行くことをやめてみる、夢を持つことをやめてみる、努力することをやめてみる、そして、諦めることをおススメします。
それでは、今回は以上にします。
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この記事を書いたのはこんな人
沖増茂伸(おきますしげのぶ)野球専門カウンセラー
◆元社会人野球選手(現役10年)
◆都市対抗野球全国大会優勝
◆東海地区ベストナイン受賞
◆ベーブルース杯大会首位打者
◆東海地区春季大会首位打者
子どもの技術向上はもちろん、子どもの上達に悩むお父さん お母さんの悩みを解決しもっと楽に子どもと野球に向き合って欲しいという思いで情報配信しています。
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