こんにちは野球カウンセラーの沖増茂伸です。今回は「ボールの下を空振りする原因とその対策」についてお話ししていきます。動画で観たい方はコチラからどうぞ↓↓
バッティングでボールの下を空振りしてしまう3つの原因と対策
空振りする3つの原因として
■経験
■立ち遅れ
■バッティング動作
こういった原因が考えられます。一つずつ詳しくお話ししていきます。
■経験
まずは経験についてですが、圧倒的にボールを見る経験が少ないということです。空振りが多い、バットの芯に当たらない選手を見て指導者は「ボールをしっかり見て打て」と言いますが実際にボールを見ていたら打てません!!
実際にはボールを打つときは経験則で打っています。ボールがこの辺に来ると予想をしてバットを振ります。基本的にはずっとボールを見て打っていません。
これは過去の動画で詳しく説明していますのでコチラをご覧ください↓↓
ミート力アップ!ボールの見方、しっかりボールを見れる練習方法
打つときに顔が先に開いたら打てないから、と言う理由でしっかりボールを見て振れといますが私はある程度の速さのボールなら、顔が先に開いてもバットに当てることも打つこともできます。
なぜ当たることも打つこともできるのか。それは経験でこの球筋ならここに来るということが分るからです。野球を始めたばかりの子どもというのは前からくるボールに慣れていないのでボールがどこに来て、どこのタイミングでバットを振ればいいかが分からない。だから空振りをするのです。
打席に入ってピッチャーが投げてから「ボールが来た」と思って、「打とう」とそこからバットを振り始めても遅いのです。
空振りか、当たってもファールチップかボテボテのゴロにしかなりません。
ある程度経験がある子どもたちでも、普段のバッティング練習で遅い球やマシーンばかり打っていると試合で生きた球、いわゆる回転数が多いボールが来た時に今までのバッティング練習と同じ感覚でバットを振ると予想と違う球筋なのでボールの下を振って空振りすることがあります。
■立ち遅れ
空振りする3つの原因の2つ目は立ち遅れです。立ち遅れとなる原因にトップの位置がしっかりできていないことがあります。
バットスイング、ヘッドスピードを速くし、正確にミートするにはトップの位置をしっかり取り、トップの位置でボールを待つことが重要になります。
トップというのは力強くスイングするために力を溜め、狙いを定めて待つ場所なのです。ということは、このトップの位置で待つ時間が短ければ、それだけ狙いを定めることができなくなるので正しいスイングもできないし空振りする確率が高くなります。
なので、トップの位置をしっかり作る、トップの位置でボールを見る必要があるのですが、だからと言ってトップの位置で待って、トップの時間を長くすればいいという問題でもありません。トップの位置で待つ時間を長くすればそれだけ動きが止まってしまいます。
バッティングと言うのは「動から動」の動きの中でバッティングをします。トップの位置で待っている間も動いている状態ならいいのですが多くの選手はトップの位置に早く持っていき止まったままトップを作ります。
それでは振り遅れますし力強いスイングはできません。ここに関してはとても難しいのですが動きながらトップの位置で待つことが必要なのです。
このことに関して動画で説明していますので参考にしてみてください↓↓
バッティングで動きを止めないでスイングすることがタイミングを取るコツ
飛距離アップに欠かせないバットを振り始めるタイミングとは
■バッティング動作
空振りする3つの原因の3つ目はバッティング動作です。空振りが多い選手の特徴で多いのが、バットのヘッドを立てて振り出すことです。
「ヘッドを立てて振れ」と言われてヘッドを立てた状態でスイングするとボールの下を空振りします。
なぜかと言うと、バットを立てた状態でグリップを素早く上に上げるとヘッドは下に下がります。バットを速く振ろうと考え手で速く打ちに行くとグリップが上にあげた状態と一緒になるのでヘッドが下がってしまいます。だからバットの上をボールが通り空振りをするのです。
では、空振りを減らす対策についてお話ししていきます。まず経験について 動体視力を鍛えることも大事なのですが一番いいのは前からくるボールに慣れること。ひたすらボールを見て慣れる。そのためにブルペンでピッチャーの球を見たり、バッティングセンターで速い球に目を慣らすことです。
バッティングセンターで目を慣らす場合は打たなくてもいいですし打ったとしても結果を絶対に気にしてはいけません。速い球が打てなくて当たり前なのです。目を慣らすための練習なので結果を気にせずに目を慣らしてください。
緩いボールや正面からトスをして投げる練習でボールの軌道を予測しながら狙ったボールだけを打つと言う練習をします。狙ったボール以外は打たなくていいので、とにかく「ボールがここに来る」と予想して、予想したボールだけを打つ練習をします。
他には、バッティング練習の時に投げるコースを伝えてそこを狙って打つ練習です。多くの選手は「ここに投げる」と指定すれば打てます。ここに来ることが分かってある程度予測ができるからです。予測する能力を高めるための練習です。
バッティングマシーンが打ちやすいのは毎回、同じコースに来るので予測が立てやすいから打ちやすいのです。
空振りを減らす対策、立ち遅れについては先ほど紹介したコチラの動画を参考にしてみてください↓↓
空振りを減らす対策、バッティング動作について基本的にはレベルスイングの軌道で振ることが大事になるのでレベルスイングを身につける必要があります。
そして振り出す時に手の位置とヘッドの位置が水平になるぐらいまで、ヘッドが落ちている状態にしてそこから下半身を使ってスイングできるようにします。
レベルスイングを身につける方法はコチラの動画を参考にしてみてください↓↓
ホームランが打てるレベルスイングを身につける練習方法
レベルスイングが上手くできない人の共通点2つのことに注意
■練習しているときの感情が大事
今回紹介した練習をコツコツと続けていくことが大事なのですがもっと大事なことがあります。それは練習をしているときの感情です。いくら練習をやっていても「やらなければいけない」「やらなければ上手くならない」「ライバルに負けたくない」という不安や焦りの感情で練習をやっても試合で望む結果は出ません。練習をやっているときの感情が大事なんです。
やらないと上手くならないからバットを振っているのか?バットを振ることが楽しいからバットを振っているのか?この違いは大きな差となって現れます。今回紹介した練習も「ワクワクする」「やってみたい」「面白そう」「楽しそう」そう思ったなら取り組んでみてください。
普段の練習も「やりたいからやる」「楽しいからやる」そういうワクワクする感情で取り組んでみてください。技術より大切なのは感情です。詳しくはこちらのブログ一覧を読んでみてください↓↓
■まとめ
というわけで最後まとめていくと「ボールの下を空振りする原因と対策」と言うのは
1. ボールを見る経験が少ない。
前からくるボールになれていないのでボールがどこに来て、どこでバットを振ればいいか分からない。だから空振りをします。
対策としては、動体視力を鍛えることも大事ですが、前からくるボールに慣れること。一番いいのはブルペンなどでピッチャーのボールを見ること、バッティングセンターでボールを見るだけでもいいので速い球に慣れる
2. 立ち遅れ
トップの位置がしっかりできていない。
トップというのは力強くスイングするために力を溜め、狙いを定めて待つ場所なのです。このトップができる前にバットを振ると当然狙いが定まらないので空振りをしてしまう。
対策としては動き始めるのを早くして早くトップを作る。速くトップを作れないなら最初からトップの位置で構える
3. バッティング動作
バットのヘッドが立ちすぎ。
バットの重心からグリップを素早く上にあげるとヘッドは下に行きます。ヘッドを立てて速く振ろうと考え腕や手で速く打ちに行くと、グリップが上がった状態と一緒になるのでヘッドが下がってしまう。だからバットの上をボールが通って空振りします。
対策としてレベルスイングの軌道で振る。そのために、振り出す時に手の位置とヘッドの位置が水平になるぐらいまでヘッドが落ちている状態にする。ヘッドが落ちた状態で下半身を使ってスイングをする。
このことを意識しながら練習すれば空振りは減っていきますので動画で紹介した練習など取り入れてみてください。
それでは、今回は以上にします。
この記事を書いたのはこんな人
沖増茂伸(おきますしげのぶ)野球専門カウンセラー
◆元社会人野球選手(現役10年)
◆都市対抗野球全国大会優勝
◆東海地区ベストナイン受賞
◆ベーブルース杯大会首位打者
◆東海地区春季大会首位打者
子どもの技術向上はもちろん、子どもの上達に悩むお父さん お母さんの悩みを解決しもっと楽に子どもと野球に向き合って欲しいという思いで情報配信しています。
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