こんにちは。野球専門カウンセラーの沖増です。今回は「打席でのプランは決まっている?」についてお話ししていきます。
■打席での開き直りが大切とは
プロ野球のヒーローインタビューなどで「今日は打てそうになかったので開き直って、インコースの真っすぐだけ狙って打ちました」というセリフを聞いたことがあると思います。この話を聞いて皆さんはどう思うでしょうか?どこの部分に印象がありますか?
多くの方は「開き直って」というセリフだと思います。打てなさそうなときには「開き直れ」とよく言われるので「開き直りが大切なんだ」と思ったのではないでしょうか?
打席に入るときには「無心で打て」とか「何が何でも塁に出る気持ちで打席に立て」などと指示する指導者もいます。しかし、「開き直り」もそうですし「無心」「気合」「気持ち」と言った言葉は行動には移せないですよね?何をどう行動したらいいのか分からないです。
少年野球時代に監督から「何が何でも塁に出ろ」と言われた選手がいました。当時の監督は鬼のように怖く、すぐに怒る監督でしたから監督に言われたことは絶対にやらなきゃいけなかったのでその選手は絶対に塁に出るという気持ちで打席に立ちました。
絶対に塁に出るという気持ちで打席に入った選手は何をしたかというと、これもまたよくありがちなことなんですが打席の一番前に立ちホームベースギリギリのところに立ち思いっきり前かがみになって構えたのです。
その選手が考えたことはファーボールでもデットボールでもいいから塁に出る。こう構えたらピッチャーもストライクを取りにくいだろうと考えたのです。結果は言うまでもなく三球三振です。しかも一度も振らずにです。振れるはずがないですよね。打とうとしていないのですから。打つというプランが決まっていないのですから。
■打席でのプランとは
このように「気持ち」や「開き直り」「何が何でも」というのは打つための行動がハッキリしていないのです。いわゆる打席に入るときの「打つプラン」が決まっていないのです。打席に入る前にキチンとしたプランがあるから行動に移せるのです。「開き直り」や「無心」で打てることもありますが続きません。なぜ、続かないのか?どうやって打ったか本人が分からないからです。毎回、気持ちだけで打てたら苦労しないです。
では打つためのプラントは何なのでしょうか?
先ほどのヒーローインタビューでの話で説明します。「今日は打てそうになかったので開き直って、インコースの真っすぐだけ狙って打ちました」もうお分かりだと思います。この選手の打席に入るときのプランは「インコースの真っすぐを打つ」です。このことだけを考えて打席に入ったのでどう行動すればいいのかが分かりますよね。
どう行動すればいいのかが分かるようなプランを打席に入る前に決めるのです。
例えば、狙い球を絞る、打つ方向を決める、タイミングを変える、外野フライを狙う、インパクトだけ力を入れる、自分がヒットを打つためのプランはいくつでもあります。
そのプランを分かるために練習があるのです。練習でもプランなしに無心でバットを振っても意味がありません。練習も試合も同じ考え方、プランをもって打席に入るから練習でできたことが試合でもできるようになるのです。
■打席で考えることを捨てる
私の社会人野球時代、苦手な投手がいました。私はサイドスローの投手が苦手でした。コントロールが良いサイドスローならまだいいのですがコントロールの悪に投手には手を焼いていました。
コントロールの悪いサイドスローの投手が先発で出てきたらお手上げ!とはいかないので試合前にプランを立てるのです。よく使われる「開き直り」というのは、いろいろある考えを捨てて一つにすることが開き直りです。
私は、いろいろ考えすぎると打てないので「開き直って」プランを一つにするのです。コントロールの悪にサイドスローの投手が出てきたら、私が立てたプランは「打たない」です。
「打たない」ってどういうこと?と思いでしょうが「ヒットを狙わない」と言うことです。私の場合は1番打者なので球数を投げさせるのも仕事ですし、それこそ四球でも死球でも塁に出ることが仕事ですのでヒットだけが「良い結果」ではないのです。
先ほどの少年野球時代の話をしましたが、「何が何でも塁に出る」という気持ちはありますがそのために何をすればいいのか「プラン」が決まっているので、行動をすることができるのです。
私はやるべきことは「ボールを引き付けて強振すること」これだけを考えて打席に立つので迷いもないですし気持ちも楽になります。先頭打者の私がいきなり8球も投げさせれば私の仕事は終わりです。「いい結果」なのです。
■打席でのプランは自分で決める
このプランをしっかり決めて打席に入ることが重要なのですが最後にとても大切なお話をして終わりにしたいと思います。
打席でのプランは自分で決めることです。自分でプランを決めれないようではレギュラーとしてずっと続けていけれませんし野球以外でも自分の人生においても決していい人生は歩めません。
よくベンチからバッター全員に狙い球を絞らせたり、打つ方向を決めるように徹底した指示を出しますが、私はおススメしていません。相手に完全に気づかれますので後手に回ってしまいます。
なので、コーチは指示を出すのでなく自分でプランを考えさせるようにしましょう。選手が自分で考えたプランに対してダメ出しするのでなく、自信を持たせるようなアドバイスをしてあげてください。
自分で考えさせることが子どもの将来を大きく変える大切な知識になります。
■まとめ
打席に入る前にはプランを決めておきましょう。打席に入る前、打席の中であれこれ考えていたら身体が反応しなくなるので自分のスイングをすることができません。特に調子が悪い時、「今日は打てないな」時こそしっかりと打席でのプランを決めましょう。
打席でのプランと言うのはいろいろある考えを捨てて一つにすることです。一つに決めてそれに集中して打席に入ることです。それが開き直りとも言えます。自分が打てるためのプランを探すのが練習です。練習でもプランを決めてから取り組んでみてください。
それでは、今回は以上にします。
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この記事を書いたのはこんな人
沖増茂伸(おきますしげのぶ)野球専門カウンセラー
◆元社会人野球選手(現役10年)
◆都市対抗野球全国大会優勝
◆東海地区ベストナイン受賞
◆ベーブルース杯大会首位打者
◆東海地区春季大会首位打者
子どもの技術向上はもちろん、子どもの上達に悩むお父さん お母さんの悩みを解決しもっと楽に子どもと野球に向き合って欲しいという思いで情報配信しています。
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