<間違いだらけの野球教室>効率よく練習するについて

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<間違いだらけの野球教室>効率よく練習するについて

 

 

私は野球でも仕事でもプライベートでも効率化を上げることを意識しています。とにかく無駄なことが嫌い(時間がもったいない)なのです。

 

 

一つのことをやるにしてもとにかく時間を短く効率よくしたいのです。前回の記事でも書きましたがやみくもに素振りを1時間するぐらいならたった10分間でいいので軸足に体重を乗せる練習を繰り返した方がバッティング技術の効率は上がります。

 

 

とにかくどうすれば効率よく技術が上がるのか?効率よく仕事ができるのか?と考えています。

 

 

ただし、皆さんよく勘違いされますが、効率を上げようと考えたときに一つのことをやる際に同時に二つ三つと同時進行することを考えてしまいます。

 

 

私は効率を上げることを考え行動しますが、一つのことをやるのに二つ三つやろうとは考えていません。一つのことをやるのにどうすれば短時間で身に付けることができるかを考えているのです。

 

 

野球で例えた方が分かりやすいと思いますので野球の練習での話をすると、私が社会人野球選手になる前の練習でのお話しをします。

 

 

高校生、専門学生の時にティーバッティングの練習をしているときにこんなことがありました。

 

 

当時、ボールを見極める練習、動体視力を鍛える練習でコーチが数字を書いたボールを投げてくれました。コーチが数字を言い、投げた数字がコーチと同じ数字なら打ちます。違う数字なら見送ります。

 

 

次から次に速いテンポで投げてくるので見極めるのが大変です。このような練習は確かに見極める練習や動体視力を鍛えられるのでとても良い練習になります。

 

 

しかし、当時のコーチのアドバイスは「しっかりボールを見極めろ」「ボールに集中しろ」と、こういったアドバイスはいいのですが「バットを上から出せ」「下半身を使え」「ポイントを引き付けろ」といろいろな注文が飛んできます。

 

 

こうなってくると選手は混乱して「何の練習だっけ?」となります。ボールを見極める練習なのか?バットの出し方の練習なのか?ポイントを覚える練習なのか?それとも・・・・

 

 

これでは選手も何をやっているのか分からないし、すべての練習が中途半端になり上達はしません。

 

 

一つの練習であれもこれも練習できるように見えますが、逆の見方をすれば一つの練習であれこれとあまりにも多くの課題を詰め込みすぎて「何か得たものはない」となります。

 

 

実際に私は何時間とこのような練習をしましたが終わった後は何も得ることはできず「練習を頑張った」しか残りませんでした。

 

 

この「頑張った」と言う言葉が出た時こそ無駄な時間だった証拠になるのです。

 

 

学生の頃は「今日は頑張ったなー」とか「今日はしんどかった」の言葉がよく出ていました。いわゆる自己満足の世界なのです。しか社会人野球選手になってからは「頑張った」とか「今日はしんどかったー」と言う言葉は出なくなりました。

 

 

どんな言葉が出るようになったのか?それは「今日は得た」「この感じか」「今日はできた」などです。

 

 

「頑張った」って曖昧ですよね?でも「得ることができた」だと具体的な行動ですよね。マイナスな発言は嫌いですが「今日はこれができなかった」と言っても具体的な反省ができるから明日またチャレンジすることができます。

 

 

一日の練習が終わって「今日も疲れたー」「今日も頑張った」と言うより「今日は得た」「今日はこれができた」「今日はこれができなかった」と言う言葉が出るような練習をしなければ身体に身に付きません。

 

 

そう考えると、先ほどの一つのことにあれもこれもと練習できるような練習は効率がいいのでなく逆に効率が悪くなるのです。

 

 

そうならないためにも、一つの練習で意識することは一つと決めて練習をする方が効率は良くなり技術が向上する近道なのです。

 

 

特に、小学生や中学生に指導する場合には今からする練習の目的を明確にすることが大事です。「この練習はこの目的でやっている、だからここに注意して練習しよう」と話をすることです。

 

 

「今からする練習は右足に体重を乗せて打つ練習をします。だから今から軸足にしっかりと体重を乗せることだけ考えてバットを振ってみよう。それ以外のことは気にしなくてもいい」

 

 

このようなことを伝えれば、選手も理解してくるだろうし、飲み込みも早いからすぐにできる。それが完全にできて選手もなぜできるようになったのか、自分自身でもわかるようになれば次のステップに進んでいけばいいのです。

 

一歩進んでできるようになればまた一歩進む。

 

 

この方が全然効率は良くなります。一歩一歩確実に進んだ方が絶対に良い結果が出ます。子どもたちの可能性、眠っている才能を信じて、指導者は焦らず一歩一歩、子どもたちと歩んでいきましょう。

 

 

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