こんにちは。野球専門カウンセラーの沖増です。今回は「ファーボールを狙え」についてお話ししていきます。
私も経験ありますが、少年野球の試合ではとにかく塁に出るためにファーボールを狙る作戦があります。そのため初球から手を出したら「ボールをしっかり見ろ」「四球を狙え!」なんて言われたことを思い出します。
そんなこと言われた選手は初球から絶対に手を出さない。ましてや初球はバンドの構えをして見送る。そして2ストライクになるまで手を出さず追い込まれてから難しい球に手を出し簡単にアウトになってしまう。そんなことがよくありましたし、今の子ども達にも多く見られる光景です。
なんともったいない打席でなんて面白くない野球だったんだろうか!!
「ボールをしっかり見る」ことについては「その通りだ」と言う人もいると思います。しかし私から言わせたらボールをしっかりと見ていたらミートすることはできません。なぜ、ボールをしっかり見たら打てないのだろうか?ボールをしっかり見ないと打てない!という声も聞こえてきますが、何も目を閉じて打てと言っているわけでもないですし、片目で見ろと言っているわけでもありません。
ボールをしっかり見ろと言われたらどうやって見ますか?質問を変えましょう。自分の左肩をしっかり見てください。しっかり左肩を見てください。もっとしっかり見てください。見ましたか?しっかり左肩を見たときに両目で見ましたよね?しっかり見ようとすると両目で見ますよね?両目で左肩を見たときに右肩はどうなっていますか?
両目でしっかり見ようとすればするほど右肩が動いていませんか?右肩が動いていると言うことはバッティングで言えば右肩がピッチャーの方に向いていることになります。これが身体が開くと言います。しっかり見ようとすると人間は両目で見ます。すると顔が早くピッチャーの方を向いて、左肩が開いてしまう。左肩が開くと言うことは右肩が前に出てしまうので軸足に体重を乗せたスイングができなくなります。
身体が早く開いてしまわないためにもボールは横目で見るようにする。横目で見ることで身体が開かず体重が軸足に残ったままになる。体重(力)を軸足に残していればバットを力強く振れるし、ボールを遠くに飛ばせるようになる。
さらに最初から四球を選ぶことを考えていたらバットを出すのが遅れてしまいます。ファーボール狙いを考えて「ボールを見ていけ」「ボール球には手を出すな」と声をかける指導者も多いと思いますが、そんなことを言われたら選手は「振ってはいけない」と思ってしまいバットを振ることにビビってしまいます。
ファーボールを選ぶ野球をするのは高校生になってからやればいい。むしろ高校生でも考えなくてもいいんじゃないかなと思う。別に学校からお金をもらっているわけでもないし、甲子園に行ったからと言って報奨金がもらえるわけでもないのだから。
特に小学生、中学生は打てると思ったら初球から打っていけばいい。どんどん振っていった方が野球は楽しい!どんどん振ってその中で自分が打てる球、打てない球を理解することの方がとても大事になると思っています。もし、初球から打って指導者から「なぜ初球から打った?」と言われても「打てると思ったからです」と自信をもって言えるようになろう。
打てると思って打てなかったら次の課題も見つかります。次に活かせる打席になります。そういう打席をどんどん作るためにも初球から打てると思った球をどんどん振っていきましょう。
最後にもう一つ、初球から全部打てとは言いません。ツーストライクと追い込まれた方がヒットを打てる選手もいます。初球を見逃すことも大事ですが、見逃すにしてもしっかりとタイミングを取って見逃すようにしてください。タイミングを取って見逃すことができれば次の球にタイミングを合わせやすくなります。打たないと決めて見逃すときもしっかりとタイミングを取って見逃してみてください。
それでは、今回は以上にします。
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この記事を書いたのはこんな人
沖増茂伸(おきますしげのぶ)野球専門カウンセラー
◆元社会人野球選手(現役10年)
◆都市対抗野球全国大会優勝
◆東海地区ベストナイン受賞
◆ベーブルース杯大会首位打者
◆東海地区春季大会首位打者
子どもの技術向上はもちろん、子どもの上達に悩むお父さん お母さんの悩みを解決しもっと楽に子どもと野球に向き合って欲しいという思いで情報配信しています。
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