【私のせい】試合後の駐車場で指導者の視線が気になり続ける夜

この文章を書いてくれたのは、きっと深夜だったと思う。

家族が寝静まって、音のない部屋に一人きりで。

スマホの画面だけが光ってる中で、やっと打ち込んだ夜。

「私だけじゃなかった」って、誰かに言ってほしかっただけなんだと思った。

 

この話の続きを、音声で残しました。

読むよりも、聴く方が楽なときもあると思うので。

何も変わらなくていい。

ただ、受け取ったものを、そのまま返すだけです。

 

「親が悪い」って、誰が決めたんだろう

あなたはずっと、子どもの不調が出るたびに、「また、私のせいだと思われる」って思って、胸が締め付けられてた。

グラウンドで、あの子が失敗するたび、指導者の目線が、こっちに向く気がして。

「ちゃんと見てますよ」「サポートしてますよ」

そう証明しなきゃいけない気がして、笑顔を作ってた。

試合が終わったあとの駐車場で、他の保護者と話しながらも、頭の中ではずっと反芻してた。

「さっきの失敗、私の関わり方のせいだったんじゃないか」

「もっとメンタルケアすればよかったんじゃないか」

家に帰ってからも、あの子が寝た後も、ずっとその思考が止まらなかった。

「評価されないと、私が母親として存在してはいけない気がする」

そう書いてくれたとき、僕は何も言えなくなった。

それは、「評価されたい」なんて軽い話じゃなくて。

評価されないと、ここにいてはいけない気がする。

そういう、逃げ場のない感覚だったんだよね。

 

守っていたのは、誰だったんだろう

あなたは今、「子どもと自分は別の人生を生きている」って、そう思えるようになったって言ってくれた。

それを読んだとき、僕は少しだけ、肩の力が抜けた。

でもそれは、「成長した」とか「強くなった」とか、そういう話じゃないんだと思う。

ただ、「あ、そうだったんだ」って、力が抜けた瞬間があっただけ。

あの頃のあなたは、守ってたんです。

でも、守っていたのは、あの子じゃなかった。

裁かれない自分を、必死で守ってた。

それは、あなたが悪いわけじゃなくて。

ただ、そういう空気が、そこにあったから。

「親が悪い」「もっと関わらないとダメ」「メンタルが弱いのは親のせい」

指導者に、そう言われた瞬間。

あなたの中に、「裁かれる恐怖」が降ってきて、それ以降、ずっとその恐怖が止まらなくなってた。

 

それは、あなたが決めた感情じゃない。

ただ、降ってきただけ。

 

僕も、現役時代に何度もそういう空気を感じたことがある。

試合で結果が出ないと、「お前の努力が足りない」「メンタルが弱い」って言われて。

でもそのとき、僕が守ってたのは、野球じゃなかった。

「ダメな人間だと思われたくない自分」を、守ってたんだと思う。

それに気づいたのは、ずっと後になってからだった。

 

……なんて、僕が言っても綺麗事ですよね。

正直、今でもよく分からなくなることがあります。

 

あの夜、何も言い返せなかったこと

あなたが送ってくれた言葉の中に、こんな一節があった。

「指導者の中には、子供が伸び悩むと、親がもっと関わらないとダメだとか、親が悪いからメンタルが弱い、と言う人達がいました。実際直接言われたこともありました」

 

それを読んだとき、僕は何も言葉が出なかった。

何も言い返せなかったんだよね、あの夜。

言い返したかったわけじゃなくて、ただ、息ができなくなっただけ。

 

グラウンドの帰り道、車の中で、あの子は何も言わずに窓の外を見てた。

あなたも、何も言えなかった。

家に帰って、あの子が部屋に入った後、キッチンに一人で立って、やっと息を吐いた。

 

「私の評価を上げる為に必死になっていた時期がありました。辛かったです」

その一文を、何度も読み返した。

 

あなたは、あの子を守るために頑張ってたんじゃなかった。

「母親として失格だと思われたくない」

その恐怖から、自分を守るために、頑張ってたんだ。

 

それは、間違ってたわけじゃない。

ただ、そうするしかなかった。

 

何も変わらなくていい

この文章を読んでも、何も変わらないかもしれない。

明日も、グラウンドに行って、指導者の視線を感じて、あの子の失敗に胸が締め付けられるかもしれない。

それでいいと思う。

 

ただ、もしかしたら。

ほんの少しだけ、「あ、そうだったんだ」って、力が抜ける瞬間があるかもしれない。

それは、「成長」とか「解決」とか、そういう話じゃなくて。

ただ、降ってきたものが、少しだけ、通り過ぎていっただけ。

 

僕は、答えを持ってない。

ただ、あなたが送ってくれた言葉を、受け取って、そのまま返すだけです。

 

今夜も、あなたの肩のあたりに、まだ何か残ってるかもしれない。

喉の奥に、言葉にならない何かが、引っかかってるかもしれない。

 

それを、無理に吐き出さなくていい。

ただ、そこにあるまま、置いておいていい。

 

さて…。そろそろ、目を閉じて。

明日が良い日かどうかは、明日決めればいい。

 

最近、

ここで話している続きを、

そのまま静かに置いていく人もいます。

べつに、何かを変える話ではなくて。

 

 


この記事を書いたのはこんな人 


沖増 茂伸(おきます しげのぶ)|ママの心をほどく専門家

元社会人野球選手として10年間、都市対抗野球全国大会優勝など勝負の世界の最前線に身を置いてきました。

引退後、マンツーマンレッスンや個別相談を通じて多くの親子と向き合う中で気づいたのは、「子どもを支えるママ自身が、誰よりも孤独で、自分を責め続けている」という現実でした。

僕の役割は、野球の技術を教えることではありません。

一人ひとりのママが抱える「誰にも言えない本音」を聴き、頑張りすぎてガチガチになった「心の鎧」をそっと脱がせることです。

選手時代の経験と、これまで伴走してきた親子の皆さんの声から、スポーツキッズママ特有の孤独に、一番近くで寄り添います。

「ママ」を脱いで、一人の女性として、ふぅっと息を吐ける毎日を一緒に作っていきましょう。


■ 親子で輝く!スポーツから学ぶ人生変革メッセージ


守っていたのは、あの子じゃなくて、裁かれない自分だった──そう気づいた夜から、少しだけ呼吸が楽になった。

「頑張らなきゃ」で固まった心を、そっと緩める。1人で戦うママへ届ける、お守りのようなメッセージ。

Instagramでは、こんな「ふっと力が抜ける言葉」を、そっと置いています。

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