こんにちは。野球専門カウンセラーの沖増茂伸です。今回は「いい感覚を大切に!感覚的理解をたくさん体験しよう」というテーマでお話をしていきます。
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■選手は感覚的理解を大事に
何かを理解するという表現には2つあると私は考えています。1つ目は理論的理解、2つ目は感覚的理解です。理論的理解と言うのは科学で証明されていることを本や講習会などのいわゆる机上で学んで頭で理解することです。2つ目の感覚的理解というのは実際に体験してその中で身体で理解することを言います。
どっちが大事なのかと言うとどちらも大事です。とくに指導者として誰かに教えている立場の人は理論的理解と感覚的理解を持っていた方がいいと思っています。しかし現役でプレーしている選手に関して言えば私は感覚的理解を大事にして欲しいと思っています。
■理論的理解と感覚的理解は別のもの
この理論的理解と感覚的理解は全く別のものになります。実際にバッティングで打てるようになる、速いボールが投げられるようになる、速く走れるようになるというのは基本的には感覚的に理解しないと自分のモノにはなりませんしそれを続けていくこともできません。
なぜそういうことが言えるのかと言うと、私の経験でもありますが「これをやったら打てるようになる」というノウハウがあるとします。そのノウハウを試しても打てるようになる人もいれば、打てない人もいます。これをやれば必ず打てるという絶対的なノウハウがこの世の中にあるなら、野球をやっているほとんどの選手が10割近くの打率で打てるようになっているはずです。
バッティングだけではなく多くのピッチャーはコントロールが良く球速も150キロ以上を投げれているはずですし、50メートルを5秒台で走れる選手がたくさんいるはずです。でも実際にはそうではありません。なぜかと言うと一人ひとりの体格はもちろん成長段階、性格、個性、捉え方、考え方、価値観が違うように人それぞれ全く違う人間だからです。
これは理論的理解を否定してるわけではありません。すべて私の経験をお話しているのですが理論的理解というのは本を読めばある程度、理解はできるものです。なのである意味、学べば学ぶほど理解した気になれるんです。ヘッドスピードを速くするためにはレベルスイングが良いんだな、股関節はこうやって使えば効率は良くなるんだな、と言う理論は理解できます。
■知識に偏り過ぎると訳が分からなくなる
でも感覚的理解と言うのは頭で理解しなくても身体が理解しているんです。上手く言葉では言い表せないような「こういう感覚なんだ」とより理解を深めることができるんです。バッティングのメカニズムやピッチングのメカニズムというのは複雑で難しいです。
「腕を内旋して、そこから外旋して」とか「股関節を外旋して、そこから股関節の上に重心を乗せて」とか「脱力が大事とか」「体重移動や重心移動」「ヘッドスピードを加速させる」と頭では理解しているけど、じゃ実際にやってみる、もっと言うと試合でやってみるとできないことが多く「何が良くて、どれがいいんだ」と訳が分からなくなってしまいます。
これは頭で理解していても身体が理解していないからなんです。私の経験で言うと理論的知識に偏り過ぎているんです。「こうしなければいけない」「こう動かさなければいけない」という形にハマりすぎると訳が分からなくなります。
■「なんかいい感じ」と言う感覚を大事にする
そうではなく「理論的にはこれが正しいと言っているけど、こうやったらどうなるんだろう」と形にハマらずに試してみる。そこで大事になるのが感覚なんです。ボールを打った感覚、打球の強さ、飛距離、身体の感覚、それが自分にとって「これいいな」と言う感覚になれるかどうか、ボールを投げたときの感覚、スピード、指の感覚、身体の感覚が自分にとって「なんかいい感じ」と言う感覚になれるか、感覚的理解をたくさん体験することが自分にとって大事になります。
実際にやってみて自分の中で「なんかいい感じ」「こういうことだったのか」という感覚を体感することでしか理解できないものなんです。これは実際にやった感覚でしかわからないものなんです。理論ばかりの知識を得ることもいいですがそれで分かった気になっていても実際には打てるようにはならないんです。
頭ではなく理屈でもなく「バッティングとはこういうことか」「速く走るということはこういうことか」というのは感覚で分かってくるものです。頭でばっかり理解していると「これは理論に合っていない」「これは理論的に間違っている」と言う考えになってきます。
実践から得られる感覚、科学とかではまだ証明されていない、でも確信されている感覚的な理解の方が早く自分のモノになります。理論的な知識を得るのは大事です。私も理論的な知識を得ることをしています。でもその中でも理論的理解よりも感覚的理解を大事にしているので「こういうことか」という感覚的理解を身体で得やすくなります。
バッティングやピッチングと言った野球の知識やノウハウに限らずいろいろな知識やノウハウを頭で理解しようとするのではなく、その知識を使って感覚的理解をたくさん体験できるように「感覚」と言うものを大事にしてみてください。
■まとめ
というわけで今回は「感覚的理解をたくさん体験しよう」というテーマでお話ししてきました。
理論的な知識も大事ですが理論ばかりに偏り過ぎると実践で対応できません。理論的な知識を学んだらその知識を使って今度は実践して感覚を味わってください。「こういう動きをするとこういった打球が飛ぶ」「こういう動きをするとこんな感覚がある」「こうやって走るとこんな感覚がある」というように「感覚」を大事にしてください。
そしてその「感覚」が自分にとって「これはいい」「こういうことか」「なんかいい感じ」と言う感覚を信じてその感覚をたくさん体験して自分のモノにしてください。理論的な知識ばかり偏りすぎると「何が何だか分からない」状態になります。打った感覚、投げた感覚、走った感覚などの感覚的理解をたくさん体験することを意識して練習などに取り組んでみてください。
それでは、今回は以上にします。
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この記事を書いたのはこんな人
沖増茂伸(おきますしげのぶ)野球専門カウンセラー
◆元社会人野球選手(現役10年)
◆都市対抗野球全国大会優勝
◆東海地区ベストナイン受賞
◆ベーブルース杯大会首位打者
◆東海地区春季大会首位打者
子どもの技術向上はもちろん、子どもの上達に悩むお父さん お母さんの悩みを解決しもっと楽に子どもと野球に向き合って欲しいという思いで情報配信しています。
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