こんにちは。野球カウンセラーの沖増です。
今回のお悩み相談は「子どもに試合を見に来ないでくれと言われた」ということについてお話していきます。
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私が親に試合を見に来てほしくなかった理由
子どもに「試合を見に来ないでほしい」と言われたことあるお父さん、お母さんも多いいのではないでしょうか。このような相談はよく聞きますし、実際に私も野球少年だった頃というのは親に試合を見に来てほしくないと思っていました。なぜ私は「見に来てほしくない」と思っていたのか、そしてそんなことを思っていた私の本音や今の子どもたちの本音についてお話していきます。
結論から言いますが私が見に来てほしくなかった理由は
「親に悲しい顔をさせたくない」
「親の悲しい顔を見るのが嫌」
という思いから見に来てほしくないと思っていました。子どもというのは親の顔色をよく見ています。私の場合は親、特に母親が私が打てなかったりすると悲しい顔をしていました。その顔が私にとってはものすごくつらかったのです。
私が打てず母親が悲しい顔をすれば「僕が打てなかったからお母さんは悲しい顔をしたんだ」「お母さんを困らせてしまった」「ごめんなさい」という申し訳ないという気持ちでいっぱいでした。母親も私に打ってほしいという気持ちはありますし応援する気持ちはあるのですが、思いが強くなればその分、結果が出なかったときにはついつい悲しい気持ちになり、その思いから知らず知らずのうちに悲しい顔になっていたのです。
私にはこの顔が辛かったのです。何としても母親の前で打つ姿を見せたい、喜んでいる顔を見たいという思いがあればよかったのですがそれ以上に「もう悲しい顔を見たくない」「悲しませるのは僕のせいなんだ」という思いの方が強かったです。そんな考え方になってしまったので私は母親には試合を見に来てほしくなかったのです。
私の母親は試合が終わって家に帰っても野球のことは一切言わないし、私の結果に対して何も言わないのですが私は「本当は結果を聞きたいんだろうな」「また打てなかったって言ったら悲しい顔するんだろうな」「打てない自分はダメだな」なんて思い込むようになり常に母親のことを気にしながら「ここで打たないとまたお母さんが悲しい顔をする」「試合に出ていないとお母さんに褒めてもらえない」という思いで野球をやっていました。
野球少年だった頃の当時の本音
では当時の私の本音はどうだったのかというと「母親に褒めてほしかった」「母親に認めてほしかった」「母親に許してほしかった」どんな結果になっても笑顔で「よくやったじゃん」といって抱きしめてほしかったのです。母親の言葉と母親のぬくもりで愛されていることを確認したかったのです。
私のように親から褒められたいと思っている子どもは多くいますし「親から愛されているんだ」「僕はダメな人間ではないんだ」ということを感じ取りたいと思っているものです。「お母さんの悲しい顔を見るのが嫌」「僕のせいでお母さんを困らせた」という気持ちになるのが嫌だったから母親には特に試合を見に来てほしくなかったのですが
親の影響は大きい
この逆でいつも怒ってばかりで「なんであんな球打ったんだ」「なんで三振したんだ」というような親もいます。子どものことが憎くてこのようなことを言っているわけではなく「打ってほしい」「活躍してほしい」という子どもへの愛がついついきつい口調になったり「今のままでは打てないもっと練習しろ」「そんなんじゃだめだ」と突き放してしまうことを言ってしまいます。
そんなことを言い続けられた子どもは「もっと打てないとダメなんだ」「レギュラーにならないと褒めてもらえないんだ」「僕が打てないから親は怒ってるんだ」という思い込みをしてしまい、私と同じように「親の怒る顔を見るのが嫌」「僕のせいで親は怒るんだ」という気持ちになってしまうから「親には試合を見に来てほしくない」と言ってしまうのです。
子どもは認められたいし褒められたいと思っている
子どもというのは親から褒められたいと思っています。特に私もそうでしたが男の子はお母さんが大好きです。大好きなお母さんから褒められたいのです。例えヒットが打てなくても「お母さんはヒットが打てなくてもあなたが大好きだよ」ということをちゃんと言葉に出して伝えることが大事です。
試合に勝てなかったとしても「試合に勝てなくてもそれでもお母さんはあなたのことが大好きなのよ」ときちんと言葉に出して伝えて抱きしめてあげることが大事だと私の経験から思います。そうしてあげることで子どもの自己肯定感が下がらず「自分はダメな人間ではないんだ」「ちゃんとお母さんに愛されているんだ」「自分は本当は価値がある人間なんだ」ということを知ることができます。
野球は過酷な競争社会でピラミッド形式
今の時代は競争社会です。その競争社会の中でも野球というのはピラミッド形式です。ピラミッド形式というのは椅子取りゲームと同じです。上に行けば行くほど狭くなっているのでどうしても少ない椅子を奪い合う競争になります。しかも椅子取りゲームに勝ちあがる人がいるということは、負けて下に落ちる人がいるということになります。
レギュラーになる選手がいればレギュラーになれない選手もいる。ホームランを打つバッターがいればホームランを打たれるピッチャーがいる。勝つチームがあれば負けるチームもある。少ない椅子を奪い合い競争するのが野球というスポーツです。このような少ない椅子を奪い合い、椅子を奪った選手が優れている、奪えなかった選手はダメな選手と優劣をつけるのが昔ながらの野球、昔ながらの社会の構造になっています。
優劣をつけてしまうから「夢が叶えられなかった自分はダメなんだ」「レギュラーになれなかった僕はダメなんだ」「上に上がれなかった自分はダメなんだ」と思い込んでしまいます。
競争社会、優劣をつける時代を終わらせる
このような優劣をつける時代は終わりです。優劣をつけない考え方、どんな結果になっても自分は存在価値がある、自分を認めてあげることができる人間を育てるためにも「どんな結果になってもあなたはあなた」「できてもできなくてもあなたはあなた」「そんなあなたをお母さんは大好きだよ」と言葉で伝えて抱きしめてあげるようにしてください。
そうすれば子どもから「試合を見にきてよ」と言うようになります。
というわけで今回は「子どもに試合を見に来ないでくれと言われた」という相談について私の経験をもとにお話してきました。
最後までブログを読んでいただいた方限定で無料で個別相談をさせていただきます。
この記事を書いたのはこんな人
沖増茂伸(おきますしげのぶ)野球専門カウンセラー
◆元社会人野球選手(現役10年)
◆都市対抗野球全国大会優勝
◆東海地区ベストナイン受賞
◆ベーブルース杯大会首位打者
◆東海地区春季大会首位打者
子どもの技術向上はもちろん、子どもの上達に悩むお父さん お母さんの悩みを解決しもっと楽に子どもと野球に向き合って欲しいという思いで情報配信しています。
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