ヒットを打つことより大切な過程

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誰でも試合に出れば

ヒットやホームランを打ちたいと思っている

これは、疑うことのない事実でしょう。

 

私だって草野球の試合になれば

ホームランを打ちたいと思って打席に入ります。

 

「アウトになってもいいや」

 

なんてことはぜっっったいに思いません。

 

しかし、全打席ホームランなんてあり得ないし

全打席ヒットも全打席出塁もあり得ないのです。

 

(あり得ないと思っているから打てないのか…)

 

ホームランやヒット、アウトは結果であって

そこばかりにこだわっていたら、野球の試合なんて

できませんよ。

 

打てる時もあれば、打てない時だってある。

 

私の教えている野球少年の親で

1試合でもヒットが打てなかったら

「あ~この子には才能がない」

「あ~練習が足りない」

と、私に嘆く親がいます。

 

私はいつもその親にこう言います。

 

「結果が全てでないし、結果だけで判断したら

子どもの将来の伸びしろがなくなりますよ!!

大事なのは結果に対しての過程が大事なんです」

 

毎回、同じようなことを言いますが

いつも打てなかったときは嘆きます…

 

私は子どもたちに教えるとき

この過程を意識させて練習させています。

 

「結果より過程」

 

よく使われる言葉ですよね。

じゃ野球における「過程」って何でしょうね。

 

いろいろな捉え方や考え方がありますから

答えは一つではないでしょう。

 

私は子どもたちには「打てた」「打てなかった」

という結果だけを見て「調子がいい」「悪い」

を判断しないようにと言っています。

 

もう少し具体的に最近あったお話をしましょう。

 

私のマンツーマンレッスンを受けに来る

野球少年の多くは打てなくて悩んでいる子が

多いです。

 

「打てなさ過ぎて悩んでいます」という

お父さん、お母さんも多くいます。

 

そんな状態で、

私のマンツーマンレッスンを受けに来るのですから

最初は正直、「そりゃうてないわな…」と思います。

 

お父さん、お母さんは必死ですよ。

「なんとか次の試合でヒットを打たせたい」

その気持ちもす~ごくわかります。

 

私も「次の試合でヒットを打たせてあげたい」

そう思いながら子どもたちに教えますが

当然ですが、ヒットを打てる子もいれば

打てない子だっています。

 

でも、打てたから良かった

打てなかったからダメだったとは私は思いません。

 

私の判断基準は結果より過程です。

 

私はレッスンが終わると次の試合に向けて

技術的なアドバイスと考え方のアドバイスをします。

 

直近で教えた子どもは、バッティングになると

どうしてもボールに合わせてバットを振るため

バットに当たっても打球が弱くボテボテが多いし

力のないフライも多くなります。

 

私は練習中にその子に

「結果は空振りでもフライでも何でもいい

とにかくホームランを狙って思いっきり振ってごらん」

 

そうアドバイスをしました。

 

そうしたら、スイングも速くなったし

打球も飛ぶようになったのです。

 

練習後にしたアドバイスは

 

「明日の試合はどんな結果になってもいい

今と同じようにホームランを狙って

フルスイングすることだけ考えて打席に入ってごらん」

 

結果がアウトになろうと、ヒットになろうが

全く関係ないのです。明日の試合、打席で

フルスイングができれば、十分OKなのです

 

その子にとっては大きな進歩なのです。

この過程の繰り返しをすることで

結果的にヒットがたくさん打てるようになるのです。

 

ヒットが打てなくて落ち込むより

課題をクリアできた方が満足度は上がるし

それでヒットやホームランが打てたら

なおさら最高じゃないですか。

 

落ち込むために野球をやるよりは

楽しくなる野球をしたいですよね。

それなら、小さな課題、達成できそうな課題を

たくさんクリアしたら楽しくなると思いません?

 

今日はこれができた!!次はあれをやろう!!

ヒットは打てなかったけどこれができたから

進歩している!!

 

そう思えるようになったら、たとえヒットが

打てなくても野球が楽しくて楽しくて

毎日が充実できるはずです。

 

この話はなにも試合だけの話ではないです。

普段の練習からも言えることです。

 

バッティング練習の場合、

いい打球が打てた打てなかったより

何を意識して打席に入って

意識したことができたかどうか?

 

それができたらOK!!

 

デキなくてもできたところを探して

自分にOKを出す。

 

私の場合はバッティング練習では

打球方向で判断しますが、それ以前に

打席での足の位置、バットの位置

腰の動かし方、右腕の使い方など意識します。

 

意識していることが全部できれば全く問題ないですが

全部できなくてもどれかできればOKを出します。

 

一つでもできればいいんです。

完璧を目指して練習しますが、できなくてもOK

 

それが徐々にできる回数が増えていけば

結果として打てるようになるんです。

 

これがいい打球が打てないとダメ!!

という意識でやっていたら、打てなくなるどころか

野球が楽しくなくなってきますよ…

 

結果だけで判断する指導者は知らず知らずのうちに

子どもたちから野球の楽しさを奪ってしまっている

可能性があります。

 

指摘することよりも、できていることを見てあげて

できている部分を褒めてあげてください。

 

そして、練習でも試合でも過程を意識させて

打った打てなかったでなく、過程をしっかり

意識できたかどうかを見てあげてください。

 

そういう指導ができたら野球が大好きになる

子どもたちが増えるんじゃないかな~と思うのです。

 

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